赤ちゃんがなくなった場合 | 名古屋市の交通事故、後遺障害に強い弁護士の無料相談|愛知県

赤ちゃんがなくなった場合

Q 甲野太郎(生後5か月)は、平成17年7月4日に、父甲野一郎が運転する車に乗っていました。すると、対向車線をはみ出して走行していた車と衝突し、その衝撃によって太郎は死亡した。太郎が受傷から生じた損害額はどれくらいでしょうか。 治療費は、5660円かかった。 付き添い看護料7万2000円かかった。

積極損害

 治療費、付き添い看護料は積極損害に当たるので、7万7660円が積極損害となります。

 

消極損害

逸失利益

(a)総論

学校

 逸失利益とは、交通事故で被害者が死亡した場合、もし被害者が生きていたとしたら、将来どれだけの利益を得られたかという利益を言います。

 幼児や年少者の場合、将来の職業、収入額、稼働可能年数等について正確な予測をすることは困難です。
しかし、交通事故による逸失利益の算定において、原則、幼児、生徒学生の場合は、基礎収入を男性または女性の全年齢平均賃金または学歴別平均賃金によることとされています。

 就労可能年数については、18歳から67歳までの49年間とするのが通例です。しかし、大学在学中の場合や、大学等に進学することが確実視される場合には、大学卒業時の22歳から67歳までの45年間となります。この場合は、学歴系平均賃金ではなく、学歴別(大卒)平均賃金を採用します。基礎収入は高くなる半面、就業可能年数は短くなるので、かえって逸失利益総額が低くなる場合もあります。

 中間利息控除については、男子については収入の50%、女子については男子との格差縮小のために30パーセントとする例が多いです。もっとも、全労働者平均賃金を採用する場合は45パーセントとなります。

(b)計算式

 計算式は、 賃金センサスの男女別全年齢平均賃金×(1-生活費控除率)×((67-死亡時年齢)のライプニッツ係数―(18-死亡時年齢)のライプニッツ係数)=逸失利益となります。

(c)男女間格差の問題

 従前は、年少者の逸失利益は、主に賃金センサスの男女別の平均賃金を基礎に算定していました。しかし、この場合、生活費控除割合を男子50%、女子30パーセントとしても、男女間で数百万円もの格差がつくことがあります。この格差は、賃金センサスの男女別平均賃金が現実の労働市場における実態を反映して、男子の方が平均賃金が高いことに基づきます。そこで、実際近時は、この格差を解消するために、年少女子の場合は、全労働者の平均賃金を基礎収入とし、生活費控除率を45パーセントとしています。

(d)年少者の範囲

 年少女子については全労働者の平均賃金を基礎収入とし、生活費控除率を45パーセントとし、年少女子にあたらない場合は、賃金センサスの女子の平均賃金を基礎収入とし、生活費控除率を30パーセントとします。

 全労働者の平均賃金を基礎として生活控除率を45パーセントとする場合と、女性の平均賃金を基礎に生活費控除率を30パーセントとする場合では、式が違う以上、金額に差が出ます。そこで、何歳までを年少女子と考えるべきかが問題となります。

 この点、下級審判例では、少なくとも中学生以下の場合には全労働者平均賃金の採用が定着しつつあるようです。

(e)本件

 太郎は本件事故によって死亡した当時、生後5か月の男子でした。この場合、太郎の基礎収入は、平成17年の賃金センサス男性全年齢平均賃金の552万3000円となります。生活費控除率は、太郎が男子である以上、50パーセントとなります。そして、ライプニッツ係数は太郎は0歳児であったことから、18歳から67歳まで就労が可能であったといえるので、((67-0)のライプニッツ係数(19.2390)―(18-0)のライプニッツ係数(11.6895))=7.5459となります。

 そうすると、計算式は、 552万3000円×(1-0.5)×7.5459=2084万7944円が逸失利益となります

 

慰謝料

(ア)総論

 慰謝料とは、財産権以外の損害、つまり、精神的・肉低的苦痛による損害の賠償のことを言います。慰謝料は、公平の点から基準化されています。

(イ)死亡した場合の慰謝料
(a)自賠責基準

 自賠責保険での死亡慰謝料は、死亡者本人に対し、250万円、遺族慰謝料として請求権者1名の場合に550万円、2人の場合に650万円、3人以上の場合に750万円となっています。被害者に扶養者がいる場合はされに200万円を加算することとなっています。したがって、自賠責保険から給付される最大死亡慰謝料額は、本人分350万円、遺族慰謝料750万円、扶養加算200万円の計1300万円となります。

 

(b)赤い本・青本基準

 赤い本・青本基準では、一家の支柱であるかどうかで区分し、一家の支柱の場合の保護を厚くしています。一家の支柱とは、当該被害者の世帯が、主として被害者の収入によって生計を維持している場合の人のことを言います。

 死亡した場合の慰謝料は、死者が、一家の支柱ではない場合、慰謝料は2000~2500万円が基準となります。

(ウ)本件

 太郎は一家の支柱ではないので、慰謝料は2000~2500万円が基準となります。実際本ケースの素材判例でも、死亡慰謝料につき、2200万円が認定されています。

 

結論

 したがって、積極損害、消極損害、慰謝料を足した 7万7660円+2084万7944円+2200万円=4292万5602円が太郎が受傷して生じた損害額となります。

 

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