名古屋市の交通事故,後遺障害に強い弁護士の無料相談

公開日: 2024年12月18日 ／最終更新日:

交通事故によって傷害等を負った場合、その損害は、相手方の加入する保険会社へ請求することが多いです。しかし、相手方保険会社との交渉が長引く場合や、交通事故の事実関係に争いがあり、訴訟対応が必要である等の場合には、即時の支払いに応じてもらえないことがあります。このような場合には、人身傷害保険の利用を検討するべきです。

人身傷害保険は、ご自身の加入している自動車保険から保険金が支払われます。そのため、相手方保険会社から支払いを受けるよりも比較的早く、損害の補填をすることができます。また、特徴としては、重大な過失を除き、過失割合に関係なく保険金の支払いを受けることができます。

なお、保険金の支払い基準は、各保険会社の約款によって異なりますが、自賠責の基準よりも高い金額の基準を設けている保険会社の方が多い印象です。

人身傷害保険は、ご自身で加入している保険に付帯していることが多いです。交通事故に遭った際には、自動車保険の契約内容を確認し、ご自身が人身傷害保険に加入しているのか否かについて、必ず確認をしてください。

また、人身傷害保険から支払可能な金額は、加入されている保険会社の約款によって異なりますので、保険の担当者へ連絡し、約款のコピー等を送付して欲しい旨の依頼をするか、担当者に「人身傷害保険からであれば、いくら保険金が支払われるのか」を聞いてみることをおすすめします。

事故証明書、休業損害証明書、源泉徴収票等が必要になりますが、ほとんどの資料は保険会社の手元にあることが多いため、ご自身の加入している保険の担当者へ確認し、必要な申請書等の送付を依頼することで請求ができます。

通常、自身の加入する自動車保険を利用すると、来年度からの保険料が増額することになります。しかし、人身傷害保険を利用しても等級が下がらないことが多いです。保険料の増額の有無についても、担当者へ確認した方が良いかと存じます。

ここまでは、人身傷害保険のメリットについて解説してきましたが、人身傷害保険の利用には、必ず注意しなければならないことがあります。それは、交通事故の過失割合です。人身傷害保険は、交通事故の過失割合に関係なく（重大な過失を除く）、保険金が支払われますが、損害の全額が補填されるとは限りません。

つまり、交通事故によって受けた損害の内、人身傷害保険から補填を受けた額を差し引いた差額は、相手方の加入する保険会社へ請求する必要があります。

その際に、ご自身の過失割合によっては、請求する順番を間違えると、最終的に支給を受けることができる保険金の額に差が生じることがあります。

人身傷害保険は、非常に便利な反面、請求の順番を間違えると実際に受給できるはずであった保険金の額が減少してしまうというリスクが潜んでいます。利用する前に専門家へご相談ください。